平家物語の旅の最後に乗った東京九州フェリー「それいゆ」の紹介です。
「それいゆ」は2021年7月1日に就航した15500トンの最新のフェリーです。東京九州フェリーが運行し、新門司港と横須賀港を約21時間で結んでいます。東京という名前がついていも横須賀港なのは千葉県にある東京ディズニーランドと同じ東京小判鮫コンセプトですね。でも、東京湾にはいるとスピードを落とさないといけないので、東京湾の入り口の横須賀を起点にするのはかなり時間的な効率がよくなります。たぶん21時間以上かかってしまうと1日1便が実現できないので、高速航行と横須賀港が選ばれたのでしょう。横須賀港は横横道路から簡単にアクセスできるので特に神奈川県に住んでいる人には便利なところですね。
この船の特徴は28.3ノットという驚異の高速性です。軍艦でいえばほぼ最大船速でずっと走ることになります。そのため船型は最新の理論で垂直ステムが採用されています。(船首が垂直に切り立っている)
主機は最新の電子制御の 14V31型ディーゼル4基で2軸46,445馬力。最新の排ガス浄化装置で排気ガスもクリーン。無人運航にも対応できる最新の航法装置も備えている最新のフェリーです。
しかし外型は正直かなりかっこ悪いです。これは最新理論の垂直ステムのせいで船らしい伸びやかさが全く感じられず相当テンションが下がります。なのでできるだけ外型は見ないようにして船に乗り込みました。
乗り込むとまず目に入るのは最近の客船・フェリーではお決まりの吹き抜けの3層ホール。中央にはこれもお決まりのシースルーエレベーターが。(クリントイーストウッドの映画ザ・シークレットサービスを思い出します)
驚くのは音と振動の少なさ。昔のフェリーは内装は豪華でもエンジンがかかった瞬間にディーゼル特有の音と振動で船旅気分がおおいに削がれてしまいましたが、「それいゆ」はエンジンがかかっても微かな音しかせず振動もほとんど感じられません。しかも排煙も薄い白なので、一瞬「あれ、タービンだっけ??」と驚いてしまいました。エンジンまわりの音・振動対策が徹底されているようです。
この船で21時間過ごすと3食食べないといけないのでレストランも充実しています。お風呂もほとんどはいり放題で、露天風呂やサウナもあります。
天気が良かったせいもあって景色も堪能でき、過去最高の船旅を味わえました。これからもフェリーの性能がどんどんあがるのが楽しみです。風景の写真は別記事で紹介します。