U-NEXTのポイントで映画が見られることがわかったので、早速それを使ってシン・ウルトラマンをみてきました。U-NEXTはポイントが毎月1200ポイントつくので3ヶ月で2回くらい映画が見に行けることになります。(U-NEXTは月額2200円なので他の配信サービスよりちょっと高いですが、むしろ割安感も感じるようになりました。)
さてシン・ウルトラマンですが、実は庵野さんは学生時代に「帰ってきたウルトラマン」という自主制作の映画を作っています。当時私も大阪の大学生だったのですが、その評判は聞いていてSF研でやっていた上映会でみました。そしてその異様な雰囲気に唖然としたものです。このシン・ウルトラマンはそんな庵野さんのウルトラマンへの愛が詰まった作品でした。ここではネタバレがない範囲で書きます。
物語はなぜか日本にだけ禍威獣と呼ばれる巨大不明生物がつぎつぎに発生する世界。日本政府は禍特対と呼ばれるチームを作り有事には自衛隊を指揮して禍威獣対策をします。でてくる怪獣はウルトラQとウルトラマンの人気怪獣たち(ただしバルタン星人はいません)。
禍特対のメンバーはオレンジの制服でなくスーツを着ているのはちょっと残念。秘密兵器もでてきません。禍特対はあくまでも政府の機関で情報を収集して自衛隊に指示する組織です。そのなかで突如銀色の人型の巨大生物が現れて怪獣を倒します。果たしてこの巨人は敵か味方か?
物語のあちこちにネタが仕込まれていて元ネタを知っている人間がニヤリとするシーンがてんこ盛りです。音楽や効果音もウルトラQやウルトラマンのものがそのまま使われていて大いに気分が高揚します(若い人はどうなんでしょう??)。細かいところでは禍特対の電話のベルの音が懐かしい科特隊の音がします。シン・ゴジラとは同じ世界ではないようですが、似たような顔もでてきてパラレルワールドのイメージです。おそらく次のシン・仮面ライダーも同じようになるのでしょう。
映像的にはウルトラマンや怪獣の造形はかなり神々しい感じになっていて新時代のウルトラマンを感じられました。でも重要なシーンのビジュアルが庵野さんの初監督作の「トップをねらえ」を思い出させる表現があって自分の過去作品へのこだわりも感じられます。
物語の基本的なコンセプトはオリジナルのウルトラマンをリスペクトしたもの。ただシナリオという観点ではヒットしたシン・ゴジラは正統的な映画の体裁を保っていて感動的なストーリーを語っていますが、シン・ウルトラマンはストーリーテリングよりもアイデアの展開を楽しんでいるような、まあ言葉を変えていえば庵野さんの趣味で作られているような作品で見る人を選びます。実際、近くに小学生くらいの子供がいたのですが、かなり退屈そうでした。なのでシン・ゴジラのようなヒットは難しいでしょう。
そうそう役者では山本耕史の怪演が目立っていました。そもそもこの人45歳なのに肌がツヤツヤで童顔だなあと変なところにも感心。。。音楽はかなり満足しましたが、エンディングにかかる米津玄師の曲はちょっと場違いな感じが。。。
次回はネタバレ編です。