ゴジラS.P再見2 ー世界の終わり感がいいー

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怪獣映画では怪獣によって街が壊される絶望感の表現のリアリティが重要です。初代ゴジラがあれほど衝撃を与えたのは火の海になる東京の風景が当時の人に空爆で燃える東京の記憶を呼び覚まして絶望感にリアリティを感じられたからでしょう。

その後の怪獣映画もさまざまな表現で怪獣の破壊による絶望感を現そうとしています。たしかに現場の街ではそういう雰囲気をだしているものもありますが、地球規模という視点に立てばそんなに絶望感はでていません。そもそもいくら怪獣がたくさん現れて街を壊して行っても地球全体で考えればごく小規模なものなので無理もないことです。

シン・ゴジラでは、将来ゴジラが増殖して飛行能力も持つかもしれないという推測話をすることで地球規模の危機を連想するように台詞が仕込まれていますが、映画の中では東京の危機に留まっています。

このゴジラS.Pでは特異点(それがなにかはまだよくわからない)から怪獣とともに紅塵と呼ばれる赤い塵が拡散され徐々に怪獣にふさわしい環境にされていくという表現がされており、それが徐々に世界中に広がっていくという状況が結構リアル。これが単なる局所的な絶望感から地球規模の絶望感への入り口になっていてほのぼのとした物語の導入といいコントラストになっています。

「ゴジラS.P」公式HPより

ゴジラS.Pにはこういう仕掛けがたくさんあって見るたびにその仕掛けに感心させられます。最後が続編がありそうな感じで終わっているので、もっと人気がでてシーズン2が作成されることを願っています。