STORY
TVシリーズ「涼宮ハルヒの憂鬱」の続編。主人公はある日突然涼宮ハルヒがいない世界に変わったことを知る。いったいどこにいるのか?なぜ消えたのか?謎を探っていく
◆涼宮ハルヒの消失 劇場版 (2010)
https://www.kyotoanimation.co.jp/haruhi/movie/
REVIEW
この作品は完全にTVシリーズの延長線上にあり、TVシリーズのいくつかのエピソードをみていないと全く理解できないので独立した作品とは呼びにくいところがあります。でもそれを差し引いても映画としてのできは極めて優れていると言えます。
主人公はある日、いままで突拍子もない行動をして主人公を悩ませていた「涼宮ハルヒ」が突然消えてしまったことに気が付きます。驚愕して謎を探りながら主人公は今までのハルヒのいる突拍子もない世界が実は好きになっていて、ハルヒに会いたいと思うようになっている自分に驚きます。
謎をひとつづつ解きながら最後は元のハルヒがいた波乱に満ちた世界かハルヒのいない安寧の世界かの選択を迫られます。
同じように主人公が選択を迫られるという意味ではSteins;Gateの先駆けとも言える作品で(Steins;Gateに影響を与えたのは間違いないでしょう)、丹念な描写と光と影の演出が主人公の心理を表していて胸に迫ります。京アニが日本アニメ界で特異な地位を占めるようになったのはこの作品のおかえげと言っていいと思います。
TVシリーズとあわせて日本アニメ史上に残る名作でしょう。
総合 | 総合評価 | 90 | ||
A | テーマ性の高さ | 9 | 学園SFとは思えない壮大な設定がSFマインドをくすぐる | |
B | シナリオ・演出の良さ | 10 | ばかばかしい話を細心の注意を払って丹念に演出。主人公たちの一挙手一投足に惹きつけられる | |
C | キャラクターの魅力 | 9 | 破天荒なハルヒよりも長門有希の微妙な変化が魅力的 | |
D | 絵の美しさ/作り込み | 10 | 京アニ伝説がはじまった作品。夜道での車のライトの描き方などが印象的 | |
E | 感動度 | 9 | 主人公の驚きと恐怖がじかに伝わってくる | |
F | 癒し度 | 7 | 最後に優しい気持ちにさせられる |